マレーシアに長期滞在できるリタイアメントビザがMM2Hです。こうしたMM2Hビザを取得するとき、「独身の人」「投資目的の取得であり、マレーシアに住まない人」であれば、単にビザ取得するだけで問題ありません。

ただ長期滞在ビザであるため、実際にマレーシアへ移住して住むことを考える人もたくさんいるでしょう。そうしたとき、独身ではなく家族のいる人だと「配偶者や子供、親を含めてビザを発行できるのか」は非常に重要な問題になります。

これについては、条件を満たしている人であれば問題なく可能です。条件とはいっても厳しい要件ではないですが、この要件について事前に理解しておく必要があります。

そこでMM2Hビザを取得するに当たり、「どのようなケースであれば家族にMM2Hビザを出せるのか」について解説していきます。

家族で取得するMM2Hビザの概要

MM2Hビザを取得するとき、家族へ出すビザがどのような要件になっているのかについて理解しなければいけません。これについて、ザックリと以下のように理解しましょう。

  • 夫婦は問題なく出せる
  • 子供は20歳以下なら出せる
  • 親は60歳以上なら出せる(6ヵ月ごとに更新)

それぞれの内容について、より詳しく確認していきます。

結婚した夫婦の場合、当然ながら帯同可能

ビザを取得するに当たり、必ず決めなければいけないのが主申請者です。このうち主申請者が結婚している場合、配偶者は当然ながら問題なく帯同可能になります。主申請者の配偶者だと、MM2Hビザを出せるのです。

もちろん事実婚ではなく、きちんと結婚している必要があります。マレーシア政府へ「法的にもきちんとした夫婦である」ことを証明しなければいけません。

これについては、戸籍謄本を取り寄せて提出することになります。もちろん原本だけでなく、英訳したものも必要になります。例えば以下は、私がマレーシアへ提出した戸籍謄本になります。

これらの戸籍謄本は子供の銀行口座開設など、その他の場面でも必要になります。そのため、非常に重要な書類だといえます。

子供は20歳以下だと、人数に関係なくマレーシアのビザを出せる

なお夫婦の場合、主申請者の配偶者へMM2Hビザを出せるのは当然です。これについて、子供についてもビザを出すことができます。

ただ子供の場合、無条件でビザ発給できるわけではありません。子供の場合は年齢制限があり、年齢制限に引っかかってしまうと家族であったとしてもMM2Hによるビザを出すことができません。具体的には、子供が20歳以下である必要があります。

子供が20歳を超えている場合、立派な成人とみなすことができます。そのため、MM2Hビザからは外れてしまうのです。

いずれにしても子供が20歳以下であれば問題なく、例えば「子供が20歳のときにビザを取得すれば、MM2Hビザは有効期限が10年なので、子供は30歳になるまでマレーシアへ自由に住める権利を得られる」という理屈になります。

親はビザ取得後に帯同ビザを出せる

なお家族という意味では、親についてもビザを出せるようになります。自分の配偶者や子供だけでなく、親についてもマレーシアへ住めるのです。親にビザを出せることから、例えば「自分たちは日本に継続して住むものの、親だけマレーシアへ移住して生活する」ことも可能です。

条件としては、親が60歳以上になっていることだけです。そのため、要件としては非常にゆるくなっています。

ただ親へ出せる帯同ビザについては、10年ごとの更新ではありません。半年(6ヵ月)に一度の更新になります。そのため頻繁に更新しなければいけませんが、きちんと更新さえすれば親であってもビザ取得できるのです。

・義理の両親ではなく、実の両親のみ対象

なおビザを出せるのは「主申請者の実の親」だけになります。そのため、義理の両親に対して帯同ビザを出すことはできません。

仮に義理の両親に対してマレーシア滞在のビザを出したい場合、主申請者を配偶者にしなければいけません。主申請者の親のみ帯同ビザを出せるため、夫婦のうち配偶者を主申請者に設定することで、義理の両親へのビザ発給が可能というわけです。

もちろん、このとき配偶者は「資産証明の要件を満たしている」などの条件をクリアする必要があるため、それらをパスできる場合にのみ配偶者を主申請者にできます。

申請者の人数が増えると料金は大きくなる

特にものすごく注意するべき点はないですが、いずれにしても一人の人間がMM2Hビザを取得した場合、その家族についてもビザを発行できると考えれば問題ありません。

そうしたとき、当然ですが申請者の人数が増える分だけ料金は高くなります。

どれくらいの費用プラスになるのかについては、依頼する代行業者によって異なります。ただ一般的には、「パスポート認証代やビザ代金など、その他の費用も含めて一人につき2万円ほど金額が高くなる」と考えればいいです。

ものすごく高額な費用が加わるわけではないため、これについてはそこまで心配する必要はありません。

離婚した場合はビザ停止を行う

なお場合によっては、結婚したものの後になって離婚するケースもあります。その場合、主申請者の配偶者だった人はどのような扱いになるのでしょうか。

これについては、夫婦ではないので当然ながらMM2Hビザの資格はなくなります。そのため離婚届を出した後は、所定の手続きに従って前配偶者のMM2Hビザの効力を終結させる必要があります。この場合、前の配偶者は「日本へ帰国する」「個人的にMM2Hビザを取得する」のどちらかになります。

MM2Hビザを出せるのは、あくまでも主申請者の親族だけになります。そのため、これについては仕方がないといえます。

ちなみに再婚した場合、同じように戸籍謄本の英訳など必要な書類を用意すれば、再婚した配偶者に対してMM2Hビザを出すことができます。

誰にマレーシアMM2Hビザを出せるのか理解する

MM2Hビザを取得しての移住を考えたとき、家族のうち誰にビザを出せるのか理解することは非常に重要です。要件はゆるいものの、「子供が20歳を超えているとダメ」など、ビザを出せないケースもあるのです。

これが独身者であれば関係ありません。ただ家族での移住だと非常に重要な問題となります。

また夫婦や子供に限らず、親についてもビザ発給が可能です。ただ義理の両親ではなく、実の両親で60歳以上のときのみ可能であることは理解しましょう。

ビザを出すにしてもルールがあります。マレーシア政府としても、誰でもいいので外国人を受け入れてくれるわけではありません。そうした現実を理解したうえで、どのようにしてMM2Hビザを取得すればいいのか事前に理解するようにしましょう。