世界的な銀行として知られるのがHSBC銀行です。タックスヘイブンの銀行としても有名であり、オフショア口座として非常に多くの人が利用します。

タックスヘイブンにて広く展開している銀行であるため、世界中から投資マネーが集まってくる銀行でもあります。また、それと同時にオフショア地域にて効率的に資産運用する場合、HSBC銀行のプレミア口座を保有しておくと便利です。

そうしたとき、マレーシアを有効活用すればHSBC銀行のプレミア口座を効果的に保有できるようになります。香港のHSBC銀行は有名ですが、マレーシアであればプレミア口座を保有できると同時に、マレーシアの長期滞在ビザまで付属されるようになります。

そのため「HSBC銀行のプレミア口座=マレーシアを利用する」のが大原則です。ただ中にはプレミア口座が不要の人もいるため、中身がどのようになっているのか確認していきます。

HSBC銀行のプレミア口座開設を行う

香港でのオフショア口座として最も有名なのがHSBC銀行です。HSBC銀行で口座開設するとき、預金金額によってグレードが分かれるようになります。その中でも、最も上のクラスに属するのがプレミア口座です。

プレミア口座を開設する理由としては、「専門スタッフが付く」「プレミアラウンジを利用できる」などはありますが、こうしたメリットを目的にHSBC銀行でプレミア口座を作る人はまずいません。そうではなく、「世界各国に無料でプレミア口座を開設でき、さらには口座維持手数料が無料」を狙ってプレミア口座を作ります。

HSBC銀行は世界展開しているため、一度でもプレミア口座を保有すれば、世界各国に無料で銀行口座を保有できるようになります。

また口座間の送金手数料は無料です。そのため、例えば「香港へ投資したお金を香港HSBC銀行で受け取り、マレーシアHSBC銀行へ無料で送金する」などが可能です。そのため、国同士のお金の流れが非常にスムーズになるのです。

MM2Hビザの取得がプレミア口座開設で最も現実的

ただ、HSBC銀行でプレミア口座を開設しようとする場合、多額の預金が必要になります。例えば香港HSBC銀行の場合、以下の金額を預金しなければいけません。

  • 100万香港ドル(約1,500万円)以上

このように非常に高額なお金を預ける必要があります。しかも香港HSBC銀行に香港ドルで預けたとしても、利率は悪くお金は増えません。つまり1,500万円ほどのお金をずっと寝かせておくことになってしまいます。

そのために大きな機会損失が生まれます。香港などのタックスヘイブンで投資をすると、例えばオフショア生命保険であれば「20年で約2倍、30年で約4倍」とお金が増えていきます。しかし、香港HSBC銀行へ寝かせておくだけでは資産運用できず、ほぼお金が増えません。

・マレーシアHSBC銀行を利用するのが鉄則

そこでHSBC銀行のプレミア口座を作るとき、ほぼ全員がマレーシアを考えます。理由はいくつも存在しますが、一つに「プレミア口座を開設するための最低預金金額が低い」ことが挙げられます。

マレーシアHSBC銀行だと、RM20万(約600万円)の最低預金金額でプレミア口座を作れます。そのためマレーシアでプレミア口座を作り、香港HSBC銀行と紐づけして、低い最低預金金額にてプレミア口座を保有することが可能です。

しかもマレーシアの場合、定期預金の利率は約3%と一般的に知られています。そこでマレーシアHSBC銀行に預けたお金を定期預金へ回せば資産運用にもなり、自動的にお金が増えていきます。

そのため香港HSBC銀行でプレミア口座開設を考える人はほぼいません。知識のある人だと、全員がマレーシアのHSBC銀行を利用します。

MM2Hビザを取得すれば自動的にプレミア口座を作れる

ただマレーシアでHSBC銀行の口座開設をするとき、一つ問題点があります。それがビザです。マレーシアだと、旅行ビザの保有者では何をどう頑張っても銀行口座を開設できません。たとえ既に香港HSBC銀行でプレミア口座を保有していたとしても、マレーシアでの口座開設は無理なのです。

「世界各国のHSBC銀行で銀行口座(プレミア口座)を保有できる」とはいっても、このときは現地へ出向いて口座開設することが絶対条件になります。つまり、現地の国が外国人に対して広く口座開設を認めていなければいけません。

そうしたとき、マレーシアでは法律によって「単なる旅行者だと銀行口座を作れない」ようになっています。そのため、マレーシアへ長期滞在できるビザ(学生ビザや就労ビザなど)を保有していなければ銀行口座は開設できません。以下のようなビザになります。

いずれにしても単に旅行でマレーシアを訪れただけでは、マレーシアHSBC銀行の個人口座を作るのは不可能だと理解しましょう。

・MM2Hビザで銀行口座を開設する

ただマレーシアにはリタイアメントビザとしてMM2Hというビザが存在します。リタイアメントビザとはいっても、20代や30代など若い人でも取得できます。

そうしたとき、MM2Hビザを取得する要件の一つに「マレーシアの銀行への定期預金」があります。年齢によって金額は異なりますが、以下のようになっています。

  • 50歳未満:30万リンギット(約900万円)以上の定期預金
  • 50歳以上:15万リンギット(約450万円)以上の定期預金

例えば50歳未満の人だと、必ず30万リンギットを銀行に預けなければいけません。このとき重要なのは、「MM2Hビザの取得に必要な30万リンギット + プレミア口座開設に必要な20万リンギット」をマレーシアHSBC銀行に預けなければいけないわけではありません。

そうではなく、50歳未満の人なら30万リンギットさえ預ければいいです。そうすれば、自動的に「マレーシアHSBC銀行でプレミア口座を保有できる20万リンギットの要件」を満たせるようになります。

また前述の通り、マレーシアHSBC銀行へ預けたお金はそのまま定期預金に回せば問題ありません。そうすれば、年利3%ほどで勝手に資産運用してくれるようになります。マレーシアの場合、香港やシンガポールと同様にキャピタルゲイン税ゼロのため、定期預金で増えたお金に税金を課せられることなく資産運用できます。

さらにMM2Hは長期滞在ビザであるため、何ヵ月・何年でもマレーシアに滞在できます。HSBC銀行のプレミア口座を保有できるだけでなく、マレーシアのビザまで付いてくるという優れたおまけがあるのです。

投資やビジネスで使うなら便利なプレミア口座

ただ、香港HSBC銀行よりも安い最低預金金額にてプレミア口座を保有できるとはいっても、それなりに高額のお金を投資するのは変わりません。そのため、あなたにとって本当にプレミア口座が必要なのか考えるようにしましょう。

これについて、「積極的にオフショア投資をすることで、香港HSBC銀行をメイン口座として利用する」「世界各国でビジネス展開している」などの状況だと、HSBC銀行のプレミア口座を保有する意味は大きいといえます。

ただそれ以外の人だと、プレミア口座を保有する意味はかなり薄いです。

例えば、一般的にいわれているプレミア口座のメリットとして旅行があります。旅行時に現地のHSBC銀行に出向いてその場でプレミア口座を口座開設し、すぐに「旅行先のHSBC銀行」へお金を移動させれば、有利に現地のお金を手にできるというものです。

しかし、これはあまり意味がありません。同じHSBC銀行で海外送金の手数料は無料であっても、例えばシンガポール旅行にて「HSBC銀行に預けている米ドル通貨 → シンガポールドル」に移行させるときはHSBC銀行にて為替レートの手数料を取られます。

また海外で現地通貨を引き出すとはいっても、そもそもクレジットカードのキャッシング機能を使えば非常に有利なレートにてお金を手にできます。有名なのはセディナカードであり、有利な為替レートにて現地通貨を引き出せます。

またキャッシング後はネット上からすぐにお金を返せばいいため、特に高額な利子が付くことはありません。しかもHSBC銀行では「現地にHSBC銀行がある」「旅行者でも口座開設できる国」という条件を満たす必要があり、加えて利用するためには現地銀行窓口で口座開設が必須です。

つまりATMでのキャッシングに比べて圧倒的に利便性が悪いです。そのため実際のところ、旅行でHSBC銀行のプレミア口座を利用する人はほぼいません。いたとしたら、かなり効率の悪いことを実践しているといえます。

こうした理由から、HSBC銀行のプレミア口座を利用するべき人は限られるようになります。タックスヘイブンでの投資や海外ビジネスを活用している人のみ、HSBC銀行のプレミア口座が役に立つといえます。

定期預金の利率など、HSBC銀行だと条件面が悪い

また定期預金を考える場面では、HSBC銀行は不利だといえます。マレーシアで定期預金をするとき、有名どころだとMaybankやCIMB銀行を利用するのが一般的です。銀行の規模が大きく、さらには定期預金の利率も優れているからです。

一方でHSBC銀行だと、MaybankやCIMB銀行に比べて圧倒的に利率が悪くなります。マレーシアで利率3%が可能なのはMaybankやCIMB銀行であり、HSBC銀行ではないことを理解しましょう。

実際のところ、HSBC銀行の定期預金だと2.5%ほどに金利が落ちてしまいます。

そのため「HSBC銀行のプレミア口座を作成したい」という明確な理由がない限り、MM2Hビザを取得するにしても、HSBC銀行を利用する意味はありません。

・日本やマレーシアに住むだけならHSBC銀行は不要

また実際のところ、日本やマレーシアに住むだけであればHSBC銀行を利用する機会はありません。定期預金の金利が低く、マレーシア国内に支店が多いわけでもなく使いにくいからです。

そのためHSBC銀行でプレミア口座の開設するにしても、本当に必要かどうかを考えなければいけません。実際のところ、ほとんどの人にとって必要ないのがオフショア口座としてのプレミア口座です。プレミア口座を保有するより、他のことにお金を使ったほうがいいケースは多いため、いま必要かどうかを判断するといいです。

もちろん「オフショア投資を行う」「海外ビジネスをする」などの理由がある場合、MM2Hビザ申請と共にHSBC銀行のプレミア口座開設を考えるのは問題ありません。ただ、それ以外の人だとあまり必要ないというわけです。

HSBC銀行のプレミア口座はマレーシアが基本

オフショア口座の中でも、香港HSBC銀行にて口座開設している人は多いです。ただ、オフショア口座にはグレードが存在します。その中でも、HSBC銀行の最上位に位置するのがプレミア口座です。

ただ香港だと最低預金金額が大きいため、マレーシアにてプレミア口座開設するのが一般的です。香港よりも半分以下の最低預金金額となるからです。

しかし、マレーシアでは長期滞在ビザを保有していないと銀行口座開設は不可能なため、このときはMM2Hビザを取得するようになります。このときは高額な定期預金が必須条件のため、お金を預ける銀行をHSBC銀行にすることで、自動的にプレミア口座まで開設できるというわけです。

そうはいっても、本当にHSBC銀行のプレミア口座が必要なのか考えるようにしましょう。多くの人にとって不要であり、あまり役に立たないのが実情だからです。もちろん人によっては非常に優れていますが、海外投資や海外ビジネスに積極的な人でない限りは利用場面がほぼありません。

こうしたポイントを理解したうえでMM2Hビザを活用し、HSBC銀行にてプレミア口座を開設するべきかどうかを判断するといいです。