マレーシアに移住できる有名なビザがMM2Hです。日本とは異なり、マレーシアでは独自の税制があります。そのためMM2Hビザをうまく利用すれば、日本に無駄な税金を支払う必要がなく、大幅な節税をすることができます。

税金の支払いがないという意味では、特にMM2Hビザだと「投資による資産運用や相続・贈与の場面」で大きく活躍します。

ただMM2Hビザは万能ではないため、まったく節税にならない場面も存在します。例えば不動産投資や事業活動での収益がこれに該当します。

税金の問題を解決するためには、事前にどのような内容になっているのか理解しなければいけません。そこで、MM2Hビザの取得によって可能な節税の内容について確認していきます。

株やFX、仮想通貨によるキャピタルゲイン税がゼロ

MM2Hビザで可能な節税として、わりと有名なのが投資です。マレーシアでは資産運用によるキャピタルゲイン税が無税であり、株やFX、仮想通貨などで大きく資産を増やしたとしても税金ゼロです。日本だと高額な税金を課せられますが、マレーシアでは税金ゼロという税制になっているのです。

そのためMM2Hビザでマレーシアに移住し、副業として株やFXなどのトレードを実践して儲けたとしても無税です。

またマレーシアの場合、「株式投資したときの配当が年利5%ほど」などは普通です。例えば、以下はマレーシアで一番の大手銀行であるMaybankへ投資したときの配当利回りです。

このように、配当利回りは5%を超えています。マレーシアで一番の銀行に投資したとしてもこうした利回りを実現できるわけです。このとき得た利益については、MM2Hビザでマレーシアに住んでいる場合は課税されないと考えるようにしましょう。

移住前提であり、MM2Hでマレーシアに税金を払うことは基本ない

なお日本は世界的にも異常なほど税金が高いことで知られています。ただマレーシアだとキャピタルゲイン税がゼロになるため、マレーシアを活用するだけで資産運用では圧倒的な節税になるわけですが、これには「マレーシアに住んでいる」ことが条件になります。

日本の居住者の場合、どのようなケースであっても日本で税金を納めなければいけません。つまり株やFX、仮想通貨などで稼ぐにしても、日本に住んでいる時点で100%節税は無理なことは理解しましょう。

そうではなく、MM2Hビザを取得した後にマレーシアに住む必要があります。マレーシア在住者であれば、マレーシアの税制に従うことになります。

・海外移住後に解約する海外投資商品は無税

そのため日本に住んでいる人だと、例えば契約している海外投資商品がある場合、そうした投資商品で増えたお金を解約した(または満期を迎えた)時点で、日本で納税義務が発生します。

一方でマレーシアに移住した後、海外投資商品で満期を迎えてお金が増えたとしても無税です。前述の通り、マレーシアでは投資で儲けたキャピタルゲイン税がゼロだからです。

海外投資商品は圧倒的に資産運用できることが知られており、例えば以下は私が加入している香港サンライフ保険の内容です。

海外保険なので英語にはなりますが、ここにある通り加入して解約返戻金が「20年で約2倍、30年で約4倍」などのように増える生命保険です。こうして資産運用で増えたお金が無税になるため、これだけでも大幅な節税が可能になると分かります。

不動産投資は税金が発生

ただMM2Hビザであっても節税できない場面があります。代表的なのが不動産です。不動産投資では「不動産収益については、必ず収益が発生した国で納税する」ようになっています。そのためMM2Hビザを取得したとしても、不動産投資についてはまったく節税になりません。

日本の不動産投資だと、日本で納税します。アメリカ不動産投資だと、アメリカで納税することになります。もちろんマレーシア不動産についても、マレーシアでの納税義務が発生します。

同じ投資であったとしても、不動産投資での節税は100%無理であることを認識しましょう。

マレーシア移住でキャピタルゲイン税がゼロというのは、株やFX、仮想通貨、生命保険など不動産以外が該当すると考えるようにしましょう。

納税者番号はなく、通常事業だと節税できない

なおMM2Hビザでマレーシア移住する人の中には、投資ではなく一般的なビジネス(事業活動)をする人がいるかもしれません。

マレーシア国内で起業するのはMM2Hビザだと不可能です。ただパソコン一台で日本人の顧客を相手にする場合だと、特に問題なく副業などでビジネスできてしまいます。

これについて、月に数万円など本当の意味での副業だと特に指摘されることはありません。ただ、これが月30~50万円以上など「本格的にビジネスをしている」といえるような金額の場合、MM2Hビザだと非常に微妙です。

MM2Hビザの場合、現地での就労や起業が無理であり、マレーシアではキャピタルゲイン税が存在しないことから、MM2Hを取得したとしてもマレーシアの納税者番号が付与されることはありません。

そうしたときマレーシアに住んでいて通常の事業活動をして日本の顧客からお金を得たとしても、どこの国にも納税していないことになります。そうなると、日本の税務当局から指摘される可能性が高くなります。

この場合はMM2Hビザではなく、「マレーシア・ラブアン法人」を設立して就労ビザを取得しなければいけません。これであれば納税者番号が付与されるため、事業活動をして稼いだお金は確実にマレーシアに納税することになり、日本で納税することがなく大幅な節税が可能になります。

マレーシアではMM2Hのほかにも、いくつかのビザが存在します。これらを理解したうえで、どの方法が最適なのか学ぶ必要があります。

贈与税・相続税がゼロになるのは大きい

またMM2Hビザで税金をゼロにできるのは投資でのキャピタルゲイン税だけではありません。贈与税・相続税についても無税にすることができます。理由は単純であり、マレーシアは贈与税・相続税という概念が存在しないからです。

日本とマレーシアを比べると、それぞれ税率は以下のようになります。

日本 マレーシア
相続税 最高55% なし
贈与税 最高55% なし
消費税 10% なし
キャピタルゲイン税 20% なし

このように、日本に住んでいるだけで意味不明なほど高い税率となります。一方でマレーシアに住めば、贈与税・相続税の問題からすべて解放されるようになるのです。

もちろん日本でも相続税の基礎控除があり、法定相続人の数にもよりますが3,600万円超の財産を保有した状態で死亡すると高額な相続税を課せられる可能性が出てきます。ただそれ以下だと無税のため、資産のない人では関係がありません。

しかし富裕層の場合、多くの人がマレーシアを含めた海外へ移住することを考えますが、これは日本で高額な相続税支払いがあるからです。そこでMM2Hビザでマレーシアへ移住することで、贈与税・相続税をゼロにすることができます。

互いに海外で10年以上を過ごすのが条件

なお贈与税・相続税をゼロにするためには、「死亡した人」「財産を受け取る親族」の双方が海外にて移住し、生活をしている必要があります。つまり片方だけが海外移住しても意味はなく、財産の受取人も海外に住んでいなければいけません。

例えば以下の状態の場合、日本の税制が適用されて無意味になります。

  • 死亡した親:マレーシア在住
  • 財産を受け取る子供:日本在住

あくまでも互いに日本国外に住んでいるからこそ、日本の税制が適用されず、現地の税制に従うようになると考えましょう。ちなみに日本以外であれば特にマレーシアに住んでいる必要はなく、その他の国でも問題ありません。要は、日本以外の国なら日本の高額な相続税問題を回避できると考えましょう。

またマレーシアに移住して10年以上が経過する必要があります。移住してすぐに贈与税・相続税がゼロになるわけではなく、双方について海外移住して10年が経過していなければいけません。

さらには、相続税がゼロになるのは「日本国外の資産」になります。そのため日本にある銀行預金や株式などについては、積極的にマレーシアなど国外へ移す必要があります。

ただ、これら税制上の注意点さえ守って実施していれば、MM2Hビザによってマレーシア移住することで、問題なく税金の問題を回避できるというわけです。

MM2Hを利用して資産運用や相続での税金を回避する

東南アジアで過ごすことを考えたとき、マレーシアは非常に人気の国であり、多くの人がMM2Hビザを取得して移住します。

このとき、MM2Hビザを有効活用すれば大幅な節税も可能です。特に海外積立投資や海外生命保険などを活用している人だと、日本の投資商品よりも圧倒的に資産運用できるため、資産運用益が膨れ上がるようになります。これらを解約するとき、マレーシアに住んでいるだけで無税になります。

それだけでなく、保有する資産の贈与・相続についてもマレーシアでは税金がゼロです。完全なる無税のため、高額な資産を保有する人ほどMM2Hビザによる威力が大きくなります。

日本に比べると、マレーシアでは税金面が圧倒的に優れています。そのためMM2Hビザを有効利用し、節税することも可能なので、資産運用をしていたり相続の問題に悩んでいたりする場合、MM2Hビザを利用しても問題ありません。