ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨へ投資している人はたくさんいます。こうした仮想通貨は一般的に、いま住んでいる国の仮想通貨取引所を利用して購入・売買します。

ただ中には、こうした仮想通貨をタックスヘイブンにて管理したいと考える人がいます。税金がほとんどかからない地域をオフショアと呼び、投資するときはタックスヘイブンを利用することで効率的にお金が増えます。

しかし仮想通貨を利用してタックスヘイブンで投資するとき、一般的な方法とは考え方が大きく異なります。そこで投資の際、どのようにしてオフショア地域を利用すればいいのか理解しなければいけません。

結論をいうと、オフショア地域で仮想通貨の資産運用をするのは微妙です。一方で仮想通貨を利用して、米ドルやユーロの資産を増やすのが正しいオフショア投資のやり方です。そこで、どのようにして仮想通貨投資でタックスヘイブンを利用すればいいのか解説していきます。

海外のオフショア地域で仮想通貨を管理する

海外にはいくつものタックスヘイブンがあり、こうしたオフショア地域を利用して投資口座を開設することができます。外国人であったとしても、オフショア地域で投資口座を開設し、仮想通貨を管理できるようになっています。

一般的にオフショア投資というと、積立投資(投資信託)やオフショア生命保険を指します。無税の地域で投資信託を始めることによって、資産が効率的に増えていきます。またタックスヘイブンで売られている生命保険に加入すれば、日本の生命保険よりも優れた条件にて資産運用できます。

一方でオフショア投資の中では、投資口座を開設して世界中の投資ファンドへ投資することもできます。

証券会社とは性質が違っており、証券会社では株や債券へ投資できます。一方でオフショア投資口座の場合、世界中に存在するヘッジファンドであっても投資できます。例えば以下は平均利回りが年13.26%のヘッジファンドです。

年によって利回りに変動はありますが、マイナスリターンになっている年がない低リスクのヘッジファンドです。不動産ローンへ投資するファンドであり、株式や債券へ投資するヘッジファンドではないため、こうした低リスクでの資産運用が可能になっています。

要は、オフショア投資口座ではヘッジファンドを含めてありとあらゆる投資商品へ投資できると考えましょう。こうした投資商品の中には仮想通貨もあり、ビットコインやイーサリアムなどを管理できるようになっています。

海外の仮想通貨の取引所を利用することではない

このときタックスヘイブンの投資口座というのは、海外の仮想通貨取引所とは異なります。

海外には多くの仮想通貨取引所があります。これらの中には、外国人であっても口座開設できる仮想通貨取引所があります。例えばバイナンスは非常に有名な仮想通貨取引所であり、世界中から多くの人が口座開設しています。

ただオフショア地域にて仮想通貨を管理するというのは、海外の仮想通貨取引所を利用するという意味ではありません。

海外の取引所は手数料が安く、多くの種類の仮想通貨に投資できるというメリットがあります。ただ、投資対象は仮想通貨のみです。海外の仮想通貨取引所を利用しても株式や債券、ヘッジファンドへ投資できません。

そのためタックスヘイブンで資産運用するのと、海外の仮想通貨取引所を利用するのとでは意味が違うと理解しましょう。

外国のオフショア銀行の利用は意味ない

そうしたとき、中には外国にあるオフショア銀行を利用したいと考える人がいるかもしれません。複数の国で事業展開している銀行がいくつか存在します。この中にはタックスヘイブンでビジネスをしている銀行があり、そうした銀行で個人口座を開設するのです。

例えばHSBC銀行は有名なオフショア銀行であり、世界中に支店があります。

ただ、こうした海外のオフショア銀行口座を開設しても意味はありません。投資口座の手数料は非常に高額であり、優れた金融商品に投資できるわけでもありません。

オフショア銀行というのは、日本のメガバンクをより巨大にしただけであり、一般的な銀行機能をもっているだけです。そのためオフショア投資口座とは性質が大きく異なります。オフショア銀行を利用して仮想通貨の管理をするのは意味がありません。

ビットコインやイーサリアムを送金し、米ドルで資産運用する

そこで海外のオフショア地域にある銀行口座ではなく、保険会社(投資会社)を利用してオフショア投資口座を開設しましょう。例えば以下は、私が口座開設しているオフショア投資口座のキャプチャーです。

実際の資産運用ではどのようにするかというと、オフショア投資口座を開設した後、米ドルを送金します。オフショア投資口座では米ドルだけでなく、ユーロや英ポンド、豪ドルなど他の通貨で資産運用することも可能です。ただ私の場合、米ドルで資産運用しています。

このとき米ドルでの送金ではなく、仮想通貨をオフショア投資口座に送ることもできます。オフショア投資口座を開設した後、仮想通貨の送金手順は以下になります。

  1. オフショア金融機関からWalletアドレスを発行してもらう
  2. あなたのWalletからオフショア投資口座へ仮想通貨を送る

こうして、あなたの投資口座に仮想通貨を送って管理できるようになります。

購入ではなく、投資資金として仮想通貨を送る

それでは、なぜ多くの人がオフショア地域を利用して仮想通貨の管理をするのでしょうか。オフショア投資口座は手数料が高く、口座にある資産額に対して毎年1%ほどの手数料を取られます。

またいくつもの種類の仮想通貨に対応しているわけではありません。仮想通貨取引所とは異なり、オフショア投資口座ではビットコインやイーサリアムなど主要な仮想通貨しか取り扱っていません。そのため仮想通貨へ投資するのであれば、オフショア投資口座を利用せず、仮想通貨取引所を利用するほうがいいです。

このような状況にも関わらず仮想通貨でオフショア投資口座を利用する人が多いのは、仮想通貨を送金した後に米ドルやユーロなどへ交換したあと、ヘッジファンドへ投資できるからです。

前述の通り、あなたが保有している米ドルやユーロを海外にあるオフショア投資口座へ送金することで、世界中の金融商品へ投資できるようになります。このとき現金ではなく、仮想通貨を保有しているのであれば、仮想通貨を送るほうが手続きは簡単です。

また仮想通貨を現金に換えたあと、現金のまま置いていてもお金を生みません。そこで仮想通貨のままオフショア投資口座へ送金し、現金に換えた後にヘッジファンドへ投資してお金を増やします。

仮想通貨への投資に比べると、ヘッジファンドへの投資はリスクが低いです。ハイリスク・ハイリターンのヘッジファンドであっても年利30%ほどです。例えば以下は平均年利が29.20%のヘッジファンドです。

14年で資産が約30倍になるヘッジファンドであり、私はこのヘッジファンドへ投資しています。

ヘッジファンドへの投資では、仮想通貨のように1年で資産が8~10倍になることはありません。また、1年で資産が10分の1になることもありません。

そこで仮想通貨のようなハイリスク資産ではなく、利回りは低くてもいいので確実に資産を増やしたい人がオフショア投資口座へ仮想通貨を送ります。その後、仮想通貨を米ドルやユーロに変えてヘッジファンドへ投資し、資産運用します。これが、仮想通貨を利用したタックスヘイブンの活用法です。

節税にはならず、納税義務は発生する

なおオフショア地域は無税の国であり、世界中のあらゆる金融商品へ投資できるものの、節税にはなりません。この点について、勘違いしないようにしましょう。オフショア地域で資産運用するにしても、増えたお金に対して課税されます。

なお、世界にはキャピタルゲイン税を課せられない国があります。タックスヘイブンの国であれば、当然ながらキャピタルゲイン税はありません。またタックスヘイブンでなかったとしても、例えばマレーシアやニュージーランドはキャピタルゲイン税がゼロです。

こうした国に住んでいる人の場合、投資で増えたお金に課税されることはありません。

一方で日本に住んでいる人の場合、資産運用で増えたお金に対して、日本で納税義務が発生します。住んでいる国の税制に従う必要があるため、日本の居住者であれば、日本へ必ず税金を支払うようにしましょう。

仮想通貨をタックスヘイブンで管理する

タックスヘイブンを利用して、あなたの仮想通貨を管理することができます。ただ仮想通貨へ投資し、資産運用したいのであればオフショア投資口座を開設する意味はありません。年間の管理手数料が高額だからです。

なぜ多くの人がオフショア投資口座へ仮想通貨を送るかというと、現金を送るよりも手続きが簡単だからです。既に仮想通貨を保有しているのであれば、すぐに仮想通貨をオフショア投資口座へ送って米ドルやユーロに換えることができます。

また仮想通貨への投資に比べると、オフショア投資口座を利用してヘッジファンドへ投資するのはリスクが低いです。そこで仮想通貨の含み益を利用して、ハイリスク投資から低リスク投資に切り替えたい場合、オフショア投資が優れています。

オフショア投資の性質を理解して、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨をタックスヘイブンへ送るかどうか決めましょう。仮想通貨投資で大きな利益を出している場合、低リスクの投資先としてタックスヘイブンにある金融商品を利用しましょう。