以前、日本で優れた運用成績を残していたアクティブファンドとしてひふみ投信が知られています。レオス・キャピタルが運営しているファンドであり、以前は平均年利が非常に高く、多くの人にとって優れた投資先でした。
しかし、現在はファンドの規模が非常に大きくなっており、ひふみ投信を利用したとしても優れた利回りを得ることはできません。また信託報酬(年間の手数料)は高く、投資する意味のないファンドになっています。
なぜレオス・キャピタルへの投資が優れておらず、規模の大きなファンドになることによって運用成績が悪くなったのでしょうか。また、どのようなファンドへの投資が優れるのでしょうか。
正しく資産運用をすれば、高利回りにてお金を増やすことができます。ただひふみ投信を選択すると、運用成績が悪くなるというわけです。そこで現状のパフォーマンスがどのようになっているのか解説していきます。
もくじ
かつて投資で優れた成績のレオス・キャピタル
以前、非常に優れた運用利回りによって資産を増やしていたアクティブファンドとしてレオス・キャピタルが知られています。ひふみ投信として日本株に投資を行うアクティブファンドがレオス・キャピタルであり、高い利回りだったことから脚光を浴びたというわけです。
参考までに、以下はひふみ投信の過去実績です。
証券会社で実際に過去の成績を調べることができ、この証券会社では2012年6月にひふみ投信が設定され、そこから約6年で基準価格は約4.4倍となっています。この間の平均年利は約27%です。こうした優れた利回りであったため、かつては非常に注目されたファンドでした。
一方、ファンド規模が急速に大きくなった2018年を含む投資成績が以下になります。
このように、2018年からはまったく基準価格が増えていません。むしろマイナス運用になっており、非常に成績の悪い投資信託であるとわかります。
ひふみ投信は買い(ロング)のみであり、ヘッジファンドではない
レオス・キャピタルの投資方針としては、以前は小型日本株への投資でした。成長性の高い小型株へ投資することによって、優れたリターンを得るように方針を設定していたのです。現在は日本以外の株に投資をする投資信託も出しているものの、当時は日本株へ投資をするひふみ投信(ひふみプラス)が大きく着目されていました。
ひふみ投信はヘッジファンドではなく、あくまでもアクティブファンドです。つまり、株に対して買い(ロング)のみを行い、空売り(ショート)はしません。
ヘッジファンドの場合、ロングとショートの両方によって不景気であっても収益を作ることを考えます。一方でアクティブファンドでは、不景気のときは必ずマイナスリターンになります。そういう意味では、ひふみ投信はヘッジファンドとは異なります。
ただいずれにしても、かつては世の中に存在するほとんどのヘッジファンドに比べて、レオス・キャピタルが優れた投資成績を残していたのは事実です。
現在はファンド規模が大きく成績が非常に悪い
ただ日本株に投資をするすべてのアクティブファンドに共通しますが、ファンド規模が大きくなると投資成績が急激に悪くなります。これはひふみ投信も同様であり、ファンド規模が大きくなってしまった現在では、運用成績が悪く投資する価値がまったくありません。
なぜファンド規模が大きくなると投資成績が悪くなるのでしょうか。これには、主に以下の2つの理由があります。
- 成長性の高い小型株へ投資できなくなる
- 本来は投資したくない会社にも投資しないといけない
まず、多くの資産残高を保有するファンドは小型株へ投資できなくなります。特に日本の会社は小規模の会社が多く、「時価総額300億円以下は小型株」とみなされます。
ただ、ひふみ投信のように一つのファンドで時価総額が4000億円を超えている場合、時価総額300億円以下の会社に投資をしても意味がありません。
例えば時価総額100億円の会社であれば、4億円の株を購入したとしても、ひふみ投信ほどの規模のファンドから考えると0.1%ほどの投資でしかありません。ただ投資先会社の時価総額は小さいため、4%もの大量の株を保有することになります。つまり、高額な投資ができないのです。
通常、アクティブファンドが投資先を決定するとき、「実際に会社経営者と会って事業内容を調べる」など入念な調査をします。そうしたときファンド規模が大きい場合、時価総額が小さい会社を無視しなければいけません。
アメリカであれば、時価総額が1兆円超であっても小型株とみなされます。アメリカでは、ファンド規模が大きくても優れた投資成績を残しているケースが多いのは、たとえ小型株であっても規模が大きく、高額なお金を投資できるからです。
一方で日本の場合、会社規模が圧倒的に小さいため、すべてのアクティブファンドはファンド規模が大きくなると投資成績が悪くなります。
また前述の通り、日本では欧米企業に比べて圧倒的に会社規模が小さいです。そのためファンド規模が大きい場合、一つの小規模会社に投資できる額は限られます。そのため、より多くの会社に投資しなければファンド内にたまっているお金をすべて投資できません。
こうして「ファンド規模が小さいときには絶対に投資しなかった会社」にも投資するようになり、必然的にパフォーマンスが悪くなるというわけです。
レオス・キャピタルの実際の投資先を確認する
それでは、レオス・キャピタルは実際にどのような会社に投資をしているのでしょうか。実際に日本株へ投資しているひふみ投信(ひふみプラス)の組入銘柄を確認してみましょう。
時期によってひふみ投信では投資先が変わるものの、ファンド規模が大きくなってしまった後の投資先は以下のようになります。
このように確認すると、ほとんど株価が上昇していない日本の大企業株が上位の組入銘柄になっているとわかります。
ファンド規模が大きくなる場合、必然的にこのような投資先になってしまいます。日本株に投資をする以上、先ほど述べた理由によってすべてのアクティブファンドで運用成績が悪くなるのは、かつて優れた運用成績を残していたひふみ投信であっても同様です。
規模の大きいファンドが日本株投資で高利回りを出すのは不可能
日本株に投資をするアクティブファンドやヘッジファンドについて、優れた利回りを出せるかどうかを確認するとき、ファンド規模は非常に重要です。特に株に対してロング(買い)のみをする場合、日本株投資で高利回りを出すのは不可能だからです。
以下のように、日本株は過去ずっと株価が上昇していないことで知られています。この状態で優れた成績を出すのは無理です。
ファンド規模が大きいというのは、「日本国内で時価総額の大きい会社に投資しなければいけない」ことを意味しています。つまり、ファンド成績は日経平均株価の値動きに近づきます。その結果、ダメな投資結果になるというわけです。
優れた投資利回りは海外投資でのみ可能
そのため投資でお金を増やしたい場合、ひふみ投信を無視しなければいけません。規模の大きいファンドが日本株に投資をしているという事実は、圧倒的に勝てる確率が低いことを意味しています。そこで、必ず海外投資をしましょう。
例えば以下はアメリカのトップ500社に投資をするS&P500の推移です。
米国株の場合、トップ企業に投資をしたとしても長期的にはこのように株価が伸び続けています。日本株のように、資産がまったく増えないことはありません。
なおひふみ投信についても、外国株へ投資をするファンドを提供しています。ただひふみ投信の外国株投資に関する成績はS&P500よりも圧倒的に悪いです。またアクティブファンドであるため、信託報酬(年間の手数料)はS&P500へのインデックス投資よりも高いです。
こうしたさまざまな理由により、かつては優れていた投資先であったものの、現在は投資価値がまったくないファンドになっているというわけです。
ヘッジファンド投資では、より優れる投資先を選ぶべき
アクティブファンドやヘッジファンドへの投資を考えるとき、優れた成績を出しているファンドへ投資しなければいけません。
そうしたとき、日本株に投資をしている規模の大きいファンドの中で優れた結果を残しているファンドは前述の通りゼロです。過去に優れたパフォーマンスを出した実績があったとしても、徐々に結果を出せなくなるのです。そこで、日本株以外に投資をしている優れたヘッジファンドを活用しましょう。
日本株以外に投資をするファンドであるため、必然的に投資通貨は米ドルになります。すべての投資について、株でも債券でも米ドルで投資しなければ優れたパフォーマンスを得られないのは常識です。当然、これはファンドへ投資する場合も同様です。
例えば以下は、資産残高4兆円以上の巨大なヘッジファンドの投資成績です。
過去5年の平均リターンは18.29%であり、米国株を含めた海外の株に投資をしているため、このように優れたパフォーマンスとなっています。また前述の通り、欧米株であればトップ企業に投資をしたとしても株価が大きく上昇するため、海外でこうした高年利のファンドが実際に存在するのです。
またこのファンドは元本確保の機能があり、6年満期時、たとえファンド成績が悪くても95%までは保証されます。実際には平均年利が高いので元本割れを心配する必要はないものの、海外のヘッジファンドを利用すればこうした投資成績が可能です。
日本で募集されている詐欺ファンドは避けないといけない
なおひふみ投信以外の優れたファンドを探すとき、詐欺ファンドに引っかからないようにしましょう。日本では「ヘッジファンドと謳って活動しているものの、実際の中身はポンジスキーム(詐欺)であるケース」が多いです。
日本で優れたヘッジファンドはゼロであり、本当の意味で優れたヘッジファンドは必ずタックスヘイブン(税金がほとんどない地域)に関わる地域に拠点を置いています。先ほどの元本確保型ヘッジファンドについても、タックスヘイブンの総元締めであるイギリス(ロンドン)に拠点があります。
ひふみ投信や先ほどの元本確保型ヘッジファンドを含め、公募の場合は投資コード(ティッカー)が公開されています。さらには有名な会計監査会社から監査を受けているため、ウソの情報を公開できません。一方で日本のヘッジファンドはどれも私募であり、情報公開がなく、虚偽の情報で投資家を集めています。
例えば詐欺ファンドの疑いが強い有名な会社が以下です。
- BMキャピタル
- エクシア
- スターリングハウストラスト
以前はスカイプレミアムという会社もポンジスキームの疑いが強かったものの、政府機関が調査をした結果、以下のように正式にポンジスキームであると判明して業務停止命令を食らいました。
ひふみ投信の成績が悪いとはいっても、少なくとも詐欺ファンドではありません。真っ当なアクティブファンドであり、単に運用成績が悪いというだけです。
そのためひふみ投信の代わりとなる投資先ファンドを探すにしても、こうした怪しい詐欺ファンドは避けるようにしましょう。必ず海外の優れたファンドを利用し、ティッカーを公開しているなど情報の透明性が高く、公募によって広く投資家を募集しているヘッジファンドを利用しましょう。
レオス・キャピタルへの投資を避けるべき
過去において、非常に優れた投資成績を出していた日本のアクティブファンドがひふみ投信です。レオス・キャピタルへ投資する場合、リターンが圧倒的に優れていたため、当時は大きな脚光を浴びたファンドでした。
しかし、現在は投資する価値がまったくありません。ファンド規模が大きくなってしまい、日本の大企業が投資先のメインであるため、これで優れた運用成績を出せることはありません。
一方で海外ファンドであれば欧米株へ投資することになるため、優れたヘッジファンドを利用すれば、日本のファンドへ投資するよりも優れたリターンを得ることができます。
ただひふみ投信の代わりを探すにしても、日本国内で募集されている詐欺ファンドに注意し、必ず情報の透明性が高い海外ファンドを利用しましょう。そうすれば、長期投資をすることによって資産を何倍にも増やすことができます。
オフショア投資であれば、「20年で2倍以上の元本確保投資」や「年利10%以上の投資」、「30年で資産が18倍以上に増えるヘッジファンド投資」などが可能です。ただ、このときはIFA(代理店)を経由しなければオフショア金融機関と契約できません。
しかし、実際のところ紹介者・代理店によって投資成績が大きく異なります。さらにいうと、紹介者がダメな場合、詐欺まがいの投資方法を提示されたり、途中で連絡が取れなくなったりします。これでは資産運用どころではありません。
そこで、当サイトでは「オフショア投資の相談に乗り、最適な投資プラン」を提案します。年利10%以上での資産運用や元本確保での低リスク投資、オフショア生命保険を用いた確実な資産増、ヘッジファンド利用などさまざまな投資が可能です。
相談依頼は全国対応(全世界対応)にて24時間365日、受け付けています。海外積立投資で最重要なのが「どの紹介者から加入するのか」であり、これによって年利はまったく異なります。そこで、オフショア投資信託やオフショア保険(生命保険)、ヘッジファンド投資を含めて、ヒアリング後にあなたにとって最も優れる投資法を紹介します。