経済成長率の高い国へ投資するとき、最もおすすめの投資先がインドです。多くの新興国では、株価が上昇していません。ただインドは例外的に優れた投資先として知られています。
インドへ投資するとき、多くの人が投資信託(ETF)を利用します。インドの個別株に投資する人は稀であり、ETFを利用することでトップのインド企業へ投資するのです。また投資信託であればインドルピーを利用することはなく、米ドルにて投資することができます。
インドの株へ投資するおすすめの投資信託はINDAです。他のETFを利用して投資するのはおすすめしません。インドへの投資では、特別な理由がない限りはINDAを利用しましょう。
なぜ、インドへの投資ではINDAが優れるのでしょうか。インドETFで最も優れるINDAについて解説していきます。
もくじ
インドへの海外投資は投資信託・ETFがおすすめ
多くの新興国は株価が成長しておらず、投資対象にはなりません。新興国というのは、政治や経済に何らかの問題があるために劣後した国がほとんどだからです。
また中国であっても、投資しているプロの投資家はほとんどいません。中国共産党が政治をしており、自由に中国政府が国内の産業を潰すことができます。事実、中国では2021年からITや教育、不動産、ゲームなど多くの産業に規制をかけ、結果としてたくさんの大企業が破綻しました。
一方、新興国の中で唯一の例外がインドです。インドは人口が多く、中国と経済状況が似ているものの、民主主義の国なので政治リスクが少ないです。また中国は人口が今後増えないものの、以下のようにインドは人口が伸び続けます(インド:赤色の線、中国:青色の線)。
さらにいうと、2021年による前述の規制によって「中国へ投資するリスクが高い」と多くの投資家が気づき、結果として投資マネーがインドへ流れるようになりました。
すべての新興国に共通しますが、上場企業の時価総額は低いです。そのため少し投資マネーがインドに流れれば、株価は何倍にも上昇します。これも、インドへの投資で資産が大きく増える可能性が高い理由です。
最も有名なETFはINDA
なお、インドの個別株へ投資するのはおすすめしません。インド企業のうち、どの会社の株価が上昇するのか予想するのは難しいからです。ただ投資信託を利用し、インドのトップ企業へいくつも分散投資する場合、インドの経済発展と共に株価が上昇していきます。
インドへの投資で利用するべきETFは決まっており、それはINDAです。以下は過去のINDAの株価チャートです。
- iShares MSCI India ETF(INDA)
INDAのパフォーマンスとしては、アメリカのトップ500社へ投資をするS&P500に比べて劣っています。そのため、多くの人は「INDAではなく、S&P500へ投資した方がいいのでは」と考えます。
この考え方は正しいです。ただ前述の通り、2021年に中国が国内企業に対して規制や罰金を連発した結果、中国株からインド株へ大量の投資マネーが移るようになりました。2021年以前、インド株の魅力は薄かったです。ただ2021年からはインド株が魅力的になったのです。
よほどの理由がない限り、機関投資家で中国へ投資する人はいません。政治リスクの大きい中国ではなく、インドへ投資するのが普通です。例えば2021年では、S&P500(黄色の線)よりも、INDA(青色の線)のほうがパフォーマンスは優れています。
この理由の一つとして、中国の投資マネーがインドへ大量に流入したことが挙げられます。当然、今後も中国ではなく、インドに投資マネーが集まります。
INDAはIB証券などアメリカのオンライン証券会社を利用して購入できます。または、オフショア投資によってインドへ投資することもできます。
・日本の投資信託は手数料・経費率が高くおすすめしない
なお、日本の投資信託を利用してインドへ投資するのはおすすめしません。理由としては、購入手数料や経費率が異常なほど高いからです。例えば、日本で最も利用されている「インドへ投資可能な投資信託(新生・UTIインドファンド)」が該当します。
ただ手数料・経費率が異常なほど高いです。具体的な手数料は以下になります。
- 購入時の手数料:0.3%(信託財産留保額)
- 年間経費率:1.954%
これであれば、経費率の低いS&P500に投資すればいいです。わざわざリスクを取ってインドへ投資する意味がありません。日本の証券会社を利用してインドの投資信託を購入する意味はないため、必ず海外ETFを利用して投資しましょう。
INDAを利用し、インドの主要な会社へ投資する
それでは、INDAはどのようなETFなのでしょうか。インドに上場している98の大企業に投資するのがINDAです。インドの大型株をカバーする指標としてMSCI India Indexが知られています。INDAはMSCI India Indexをベンチマークとしています。
INDAを利用する場合、以下のようにインドに上場している大企業へ投資することになります。
前述の通り、S&P500はアメリカのトップ500社に投資するインデックスです。つまり、S&P500のインド版がINDAと理解しましょう。
銀行への投資が多く、徐々にハイテク企業が増えていく
なお米国株とは異なり、インド株は新興国への投資になります。そのためインド国内のハイテク企業ではなく、銀行の時価総額が大きいです。以下はINDAの投資先セクターです。
このように金融サービス(Financial Services)がトップであり、次がテクノロジー企業です。新興国へ投資する場合、どうしても金融機関の時価総額が大きくなります。
インドの経済が発展すると、中国のように巨大なテクノロジー会社が増えて時価総額が巨大になると予想できます。そのためINDAへ投資していれば、時間経過と共にテクノロジー企業へ投資する割合が増えていきます。
ただ、「どのテクノロジー企業がインドで成長し、時価総額が大きくなるのか」を予測することはできません。そこで投資信託を利用するのです。インドの巨大企業へ投資するINDAを使えば、時間経過によって自動的に投資先の企業や投資割合が変わるため、インドの成長と共に株価が増えていきます。
他のETFは出来高が低く、投資対象として不適
なおインドへ投資するETFは他にもあります。例えば、インドへ投資するETFとして以下が知られています。
- WisdomTree India Earnings Fund(EPI)
- iShares MSCI India Small Cap ETF(SMIN)
- Invesco India ETF(PIN)
ただこれらのETFは出来高(一日の取引量)が少ないです。当然、資産総額は低いです。そのため株を売却しようとしても、取引量が少なく適切な価格で売れない可能性があります。
また経費率はINDAが年間約0.7%であり、インドの大型株へ投資するETFの中では最も経費率が低いです。そのため、ほとんどの人がINDAへ投資しています。
米国で上場しているINDAがインド株投資で重要
多くの人がインド株への投資を考えています。この理由としては、インドは急成長する国として知られているからです。また中国株は魅力がなく、機関投資家が中国株を購入することがないため、投資マネーはインド株に集まりやすいです。
投資では米国株への投資が大原則です。ただ分散投資したい場合、インド株への投資を検討するようにしましょう。米国で上場しているETFはいくつかあり、その中で最も有名な投資信託がINDAです。
INDAを利用することで、インドのトップ企業へ投資できます。またインドの成長と共に、徐々にハイテク企業が大きくなると予想できます。これによってさらに投資マネーがインドに集まるようになり、株価が上昇していきます。
新興国への投資を検討している場合、INDAを利用しましょう。このときインドルピーではなく、米ドルにてインドへ投資できるINDAの利用が優れています。
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