ヘッジファンドというと、一般的にハイリスク・ハイリターンで資産を増やす投資ファンドと考えがちです。ただヘッジファンドにはさまざまな戦略があり、低リスクにて資産を増やすこともできます。
低リスクのヘッジファンドとして、最も多くの人に利用されているのがオルタナティブ投資です。一方、株や債券へ投資するヘッジファンドであっても、低リスク投資が可能です。それがマーケットニュートラル戦略のヘッジファンドです。
マーケットニュートラル戦略の場合、年利20~30%を得るのは不可能です。ただ好景気であっても不景気であっても、優れたヘッジファンドであれば、年利10%ほどで資産を増やすことができます。
低リスクのヘッジファンドへ投資したい場合、マーケットニュートラル戦略のファンドへ投資するのは優れています。そこで、マーケットニュートラル戦略のヘッジファンドによって個人投資家がどのように資産を増やせばいいのか解説していきます。
もくじ
マーケットニュートラル戦略は低リスク投資
ヘッジファンドというと、ハイリスク・ハイリターンで資産運用をすると考えがちです。ただヘッジファンドにはさまざまな投資戦略があり、その中には低リスクで資産運用するヘッジファンドもあります。
低リスクの投資戦略はいくつか存在し、その一つがマーケットニュートラル戦略です。
大不況のとき、株価が急落したとしてもマーケットニュートラル戦略ではマイナスリターンになるケースは少ないです。一方でハイリスク・ハイリターンで資産運用するヘッジファンドのように、1年で資産が2倍以上に増えることもありません。
毎年、安定して資産を増やしたい人に向いているのがマーケットニュートラル戦略です。平均年利8~12%にて、資産運用してくれるのがマーケットニュートラル戦略のヘッジファンドです。
ロングポジションとショートポジションを両方取る
なぜ、マーケットニュートラル戦略は低リスクなのでしょうか。それは、ロングポジション(買い)と同じ金額のショートポジション(売り)を取るからです。
大きなリターンを得ることを考えるとき、買いまたは売りの一方だけをするのが適切です。株価が上がると予想する場合、ロングポジションにて資産を増やします。一方で株価が下落すると予想する場合、空売りによってお金を増やすことができます。
それに対してマーケットニュートラル戦略では、買いと売りの金額を同じにします。例えば100万円の株を買う場合、同時に100万円の空売りをします。これによって、株価が上昇しても下落しても資産額は同じになります。
株価が上がっても下がっても資産額ほとんど変わらないため、低リスクで資産運用することができます。
異なる個別株やETF、投資信託でトレードする
ただ、多くの人が疑問に思います。同じ金額の買いと売りをするのであれば、まったく資産額が変わらないのではと考えるのです。むしろ証券会社に個別株やETF、投資信託を購入するときの手数料を支払う必要があるため、マイナスリターンになるのではと疑問に思うのです。
同じ個別株や投資信託に対して、同額の買いと売りをする場合、資産額は変わりません。ただマーケットニュートラル戦略では、異なる個別株やETF、投資信託に対してロングポジションとショートポジションを取ります。
投資する個別株や投資信託が異なれば、当然ながら値動きは違います。そのため、利益を得ることができます。
また、投資先の株によって割安や割高が異なります。例えばETF(上場投資信託)へ投資するとき、割高な投資信託については空売りをします。一方で割安な投資信託へはロングポジションを取ります。これにより、利益を得やすくなります。
例えば不況によって株価が下がる場合、割高な株式であるほど価格は下落しやすいです。一方、割安な株式の下落は少ないです。そのためマーケットニュートラル戦略では、株価が下落している場面であっても利益を出すことができるのです。
ロングショート戦略とは仕組みが異なる
なおヘッジファンドの戦略としては、ロングショート戦略もあります。マーケットニュートラル戦略と同じように、ロングショート戦略では買いと売りの両方をします。買いだけでなく、空売りもするという意味では両者は似ています。
ただマーケットニュートラル戦略とロングショート戦略は内容が大きく異なります。
マーケットニュートラル戦略の場合、前述の通り低リスクのヘッジファンドです。買いと同じ額の売りをするのがマーケットニュートラル戦略です。
一方でロングショート戦略の場合、買いと売りの額は同じではありません。ロングポジションが多いときがあれば、大量の空売りをすることもあります。そのため、ロングショート戦略のヘッジファンドはハイリスク・ハイリターンです。
マーケットニュートラル戦略のヘッジファンド例
それでは、個人投資家がマーケットニュートラル戦略のヘッジファンドへ投資する場合、どのようなリターンを得ることができるのでしょうか。
実際のヘッジファンドを確認してみましょう。以下はマーケットニュートラル戦略を採用しているヘッジファンドに関するファクトシートです。
このヘッジファンドの平均年利は11.75%です。稀にマイナスリターンとなる月はあるものの、ほとんどの月でプラスリターンとなっています。また、年間リターンのボラティリティ(変動幅)は2.02%と低いです。
重要なのは、コロナショックによって株価の大暴落が起こった2020年の2~3月にプラスリターンになっていることです。一方、世界中で株価の高騰が起こったとき、世界株は価値が大きく上昇したものの、このヘッジファンドではわずかな上昇です。
いずれにしても、年利8~12%ほどで少しずつ資産を増やすことができます。大きなリターンを狙うことはできないものの、安定した利回りを得たい個人投資家に向いているのがマーケットニュートラル戦略です。
なおマーケットニュートラル戦略を採用しているヘッジファンドの中には、ほとんどリターンを出せていないファンドもあります。そこでファクトシートを確認し、これまで過去の結果がどうだったのか確認するようにしましょう。
流動性が高く、すぐに現金化できる
なおヘッジファンドへ投資するとき、他にも低リスクで資産運用できるファンドが存在します。代表的な投資戦略がオルタナティブ投資であり、株や債券に投資しない方法は低リスクです。
オルタナティブ投資では不動産や住宅ローンを取り扱うヘッジファンドへ投資することになります。ただ不動産やローンはすぐに現金化することができません。そのためオルタナティブ投資をする場合は資金の流動性が悪く、現金化するまで半年以上の時間がかかるのは普通です。
一方で低リスク投資の中でも、マーケットニュートラル戦略のヘッジファンドへ投資する場合、お金の流動性は良いです。投資先は個別株やETF、投資信託であるため、すぐに売却することができるのです。
ただヘッジファンドへ投資する場合、早期解約すると高い手数料を取られるケースが多いです。そのため、少なくとも5年以上は投資するようにしましょう。
ETFや投資信託ではなく、オフショア投資口座から投資可能
なおすべてのヘッジファンドに共通しますが、日本の証券口座を開設してもヘッジファンドへ投資することはできません。つまり、ETFや投資信託としてヘッジファンドに投資することはできません。
そのため、必ず税金がほとんどないタックスヘイブン(オフショア地域)で投資口座を開設しましょう。最低30,000米ドル(約300万円)以上の投資資金は必要になるものの、個人投資家であってもヘッジファンドへ投資することができます。
参考までに、先ほど紹介した平均年利11.75%のマーケットニュートラル戦略ヘッジファンドの場合についても、オフショア投資口座を開設することで投資できます。
ヘッジファンドは空売りをするため、ほとんどの国の金融庁で許可・登録されていません。一方でタックスヘイブンでは、金融規制がなくすべての投資商品を購入できます。そのためETFや投資信託ではなく、個人投資家はタックスヘイブンで開設できる投資口座を利用しましょう。
低リスクでの資産運用はマーケットニュートラル戦略がおすすめ
個人投資家が資産を増やすとき、ヘッジファンドへ投資する方法が可能です。ヘッジファンドには多くの種類があり、低リスクの投資法としてマーケットニュートラル戦略が知られています。
日本の証券会社にヘッジファンドは登録されておらず、ETFや投資信託として投資することはできません。ただオフショア投資口座を開設すれば、個人投資家であってもマーケットニュートラル戦略のヘッジファンドへ投資できます。
資産を短期間に何倍にも増やすことはできないものの、年利8~12%で資産運用したい場合は優れた投資方法です。また投資先は個別株やETFであるため、お金の流動性は高いです。
これらの特徴をもつのがマーケットニュートラル戦略です。ロングショート戦略とは異なり、低リスクの投資方法です。毎年安定してリターンを得たい場合、マーケットニュートラル戦略のヘッジファンドへの投資を検討しましょう。
オフショア投資であれば、「20年で2倍以上の元本確保投資」や「年利10%以上の投資」、「30年で資産が18倍以上に増えるヘッジファンド投資」などが可能です。ただ、このときはIFA(代理店)を経由しなければオフショア金融機関と契約できません。
しかし、実際のところ紹介者・代理店によって投資成績が大きく異なります。さらにいうと、紹介者がダメな場合、詐欺まがいの投資方法を提示されたり、途中で連絡が取れなくなったりします。これでは資産運用どころではありません。
そこで、当サイトでは「オフショア投資の相談に乗り、最適な投資プラン」を提案します。年利10%以上での資産運用や元本確保での低リスク投資、オフショア生命保険を用いた確実な資産増、ヘッジファンド利用などさまざまな投資が可能です。
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