非常に優れた投資手法の一つがオルタナティブ投資です。景気に左右されない投資方法がオルタナティブ投資であり、不景気であっても資産を増やすことができます。
ただオルタナティブ投資をするとなると、現物不動産を購入したり、オフショア投資口座を開設してヘッジファンドへ投資したりしなければいけません。そのため面倒な手続きが発生してしまいます。一方で証券会社を通して投資信託へ投資するのは手軽です。
証券口座で購入できる投資信託をETF(上場投資信託)といいます。いわゆるインデックス投資であり、ETFの中にはオルタナティブ投資が可能なケースもあります。
ただ結論を先にいうと、インデックス投資でのオルタナティブ投資はおすすめしません。コモディティ(商品先物)への投資になってしまうからです。ここでは、インデックス投資でのオルタナティブ投資がどのような仕組みになっているのか解説していきます。
もくじ
ETF(上場投資信託)で可能なオルタナティブ投資
資産運用をするとき、一般的には株式投資をすることになります。特に素人の投資家にとって人気なのが投資信託であり、インデックス投資によってお金を増やすことができます。
ETFには多くの種類があり、例えばS&P500やNasdaq100は有名です。S&P500はアメリカのトップ500社の株価と紐づいたインデックスであり、このETFへ投資することによって資産を増やすことができると多くの人が理解しています。以下のように、長期的に株価が上昇し続けているからです。
一方で投資信託の中には、株とは異なる指標と紐づいている商品があります。例えば、以下のようなインデックスが存在します。
- REIT(不動産投資信託)
- 金ETF
- 原油ETF
- 仮想通貨ETF
このように、会社の株価と連動していない投資信託が存在します。これらのETFは証券取引所で売買できる金融商品であり、株と似た性質であるものの、会社の株式とは紐づいていないため、不景気であっても価格が上昇することはよくあります。
コモディティならインデックス投資が可能
これら会社の株と連動していないインデックスの中でも、どのような投資信託であればオルタナティブ投資が可能なのでしょうか。これについて、コモディティへの投資であればオルタナティブ投資が可能です。
最も優れるオルタナティブ投資は現物不動産への投資またはヘッジファンドへの投資です。一方でオルタナティブ投資には、コモディティ(商品先物)への投資も含まれます。
オプション取引によって商品先物へ投資する場合、多額の借金を背負って破産した人が何人もいます。一方でインデックス投資の場合、借金をすることはありません。コモディティへの投資法はいくつもあり、商品先物と紐づいているETFへ投資する場合、資産価値が低くなることはあっても借金を背負うことはないのです。
例えば以下は、金ETFの過去の値動きです。
金の価格は株式とは大きく異なる値動きをすることが広く知られています。株のようなデフォルトリスクがないため、不景気のときであっても金は価格が上昇しやすいのです。またETFへ投資する場合、先物価格が下落することはあるものの、お金を借りて投資することはないので借金はありません。
そのため商品先物へ投資する方法の中では、ETFの利用は安全な投資法の一つです。そこでオルタナティブ投資として、コモディティ投資をするのです。
投資信託を利用する場合、現物不動産への投資やヘッジファンド投資は不可能です。一方で商品先物への投資であれば可能です。
REITはオルタナティブ投資ではない
なお不動産投資は前述の通りオルタナティブ投資であるものの、REIT(不動産投資信託:リート)はオルタナティブ投資ではないことに注意しましょう。
投資法人が投資家からお金を集め、不動産購入することで利益を出し、投資家へ還元する金融商品がREITです。ただREITは景気の影響を大きく受けます。例えば以下はアメリカ不動産へ投資するiShares US Real Estate ETF(IYR)というREITです。
見て分かる通り、2007年のサブプライムローン、2008年のリーマンブラザーズの破綻、2020年のコロナショックなどの不景気の場面で大きく価格が下落していることが分かります。特に2007~2008年では資産価値が70%以上も下落しています。
この事実を理解すると、REITの購入はオルタナティブ投資ではありません。不動産投資がオルタナティブ投資になるのは、現物不動産の購入または不動産ヘッジファンドへの投資に限られます。
インデックスでのオルタナティブ投資はおすすめしない
ここまでのポイントを確認すると、インデックス投資でオルタナティブ投資をするためには、コモディティへ投資すればいいと分かります。
ただ投資先として商品先物はおすすめしません。株式や債券と異なり、個人投資家にとってコモディティの値動きを予測するのは非常に難しいからです。事実、金やトウモロコシ、原油の将来価格を予測するのは困難です。
また景気に左右されにくいコモディティであっても、大不況のときは価格が大きく下落します。場合によっては、資産価値がゼロになることもあります。例えばコロナウイルスによって世界が大混乱に陥ったとき、原油先物価格は一時的にマイナスになりました。
つまり、「お金を支払って、原油を売る」という異常事態となりました。商品先物へ投資すると、場合によっては株へ投資するよりも大損する可能性があるのです。
コモディティへの投資はオルタナティブ投資の一つと知られています。ただオルタナティブ投資の中でも、商品先物への投資はリスクが高くおすすめしません。
オルタナティブ投資が可能な投資信託の種類
これらのリスクを理解したうえで、インデックス投資によってオルタナティブ投資をしたい場合、コモディティと連動するETFへ投資するようにしましょう。
商品先物とリンクしている投資信託としては、主に以下が知られています。
- 貴金属:金や銀など
- 農産物:トウモロコシ、大豆など
- エネルギー:原油など
これらのETFは景気とは異なる値動きをするため、不景気のときであっても資産を増やせる可能性があります。
金や銀など貴金属へ投資する
コモディティへの投資の中で最も人気なのが金です。なお貴金属へ投資するとき、金だけでなく銀へ投資することもできます。大不況のとき一時的に金の価格は下落するものの、すぐに金は値段を回復し、不景気のときに価格上昇しやすい傾向があります。
金へ投資するETFはいくつかあり、有名なのは以下のETFです。
- SPDR Gold Trust (GLD)
過去の金の値動きは既に提示しました。ただ不景気のときに価格が上昇しやすい一方、好景気のときは金の価格は下落しやすくなります。好景気の場合、株や債券へ投資するほうが利回りは高いため、金が売られて株が買われやすくなるからです。
また金ではなく、銀へ投資してもいいです。金よりも価格変動を読むのは難しくなるものの、株価とは異なる値動きをします。銀と連動するETFとしては以下が有名です。
- iShares Silver Trust (SLV)
貴金属にはいくつもの種類があります。そこで、これらの貴金属へ投資することによって資産を増やすことができます。
農産物の上場投資信託を活用する
商品先物へ投資する場合、代表的な投資先として農産物があります。農産物のコモディティでは以下の投資先が有名です。
- トウモロコシ
- 大豆
- 砂糖
- 小麦
- 牛
- コーヒー
他にも種類はあります。農産物のインデックス投資については、特定の農産物と連動するETFは少なく、トウモロコシや大豆、砂糖などいくつもの商品先物価格と連動しているETFへ投資するのが一般的です。
有名な農産物の上場投資信託としては以下が知られています。
- Invesco DB Agriculture Fund (DBA)
景気との相関が少ないメリットはあるものの、農産物の将来価格を予測するのは非常に難しいです。そのため素人が投資するべきではなく、プロ向けのETFです。
エネルギー(原油など)のコモディティETFの利用
商品先物取引ではエネルギーも有名です。原油や天然ガスなどへ投資することによって、価格の上昇を期待するのです。
ただ商品先物取引の中では、最も難しい投資対象がエネルギーです。理由としては、大不況のときに価格が大暴落するからです。また値段が下がった後、金のようにすぐに価格が回復することはなく、価格は下がったままであるケースが多いです。
また太陽光発電や水素エネルギーなどのような、石油や天然ガスに頼らないクリーンエネルギーが推奨されています。そのため長期的に原油や天然ガスが余ることを容易に予想できます。つまり、長期的にエネルギー価格は下落します。
こうした理由があるため、オルタナティブ投資の中でも最も難しい投資対象の一つがエネルギーです。例えば以下は、原油価格と連動するETFです。
- United States Oil ETF (USO)
インデックスのチャートを見てわかる通り、価格は下落し続けており、非常に難易度の高い投資先です。そのため、プロの投資家以外は投資しないようにしましょう。
ETF(上場投資信託)を利用したオルタナティブ投資
景気に左右されない投資をするのは重要です。多くの機関投資家が現物不動産を購入したり、ヘッジファンドへ投資したりするのは、不景気のときであっても資産が増えるようにしているからです。
ただ不動産を買ったり、ヘッジファンドへ投資したりするにはいくつかのステップが必要です。一方でインデックス投資であれば、高額なお金は必要なく1万円から投資することができます。
しかしETF(上場投資信託)を利用してオルタナティブ投資をする場合、投資先は商品先物に限られます。コモディティで最もおすすめの投資先は金です。ただ金への投資であっても、素人の投資家にとって価格の予測が難しいです。農産物やエネルギーなどのコモディティでは、より価格の予測が困難です。
そのためETFを利用するオルタナティブ投資はおすすめできません。オルタナティブ投資をしたい場合、投資信託以外の方法で行うようにしましょう。
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