オフショア投資というと、一般的には積立投資になります。毎月、少しずつお金を出していくことで海外積立投資を継続していくのです。
ただ、中には一括投資するタイプのオフショア投資もあります。オフショア投資で有名な金融機関にロイヤルロンドン(RL360°)があり、RL360°は一括投資型の商品としてOracle(オラクル)を出しています。
それでは、実際のところOracleに加入するのは正しい選択なのでしょうか。手数料やメリットとしてはどのようなものになっているのでしょうか。結論を最初にいうと、Oracleは手数料が高くお勧めできません。もちろん資産は増えますが、オフショア保険など他に優れた商品が存在します。
そこで、「手数料の観点で、なぜOracleがあまりお勧めできないのか」「代わりに活用するべき投資商品には何があるのか」を解説していきます。
もくじ
RL360°はRegular Savings Plan(RSP)
ロイヤルロンドンで多くの人が加入しているのはRegular Savings Plan(RSP)という投資商品になります。「ロイヤルロンドン(RL360°)=Regular Savings Plan(RSP)」というほど、加入するときはこの商品一択になるのです。
Regular Savings Plan(RSP)についても手数料はそれなりに高めです。ただ、きちんとIFA(代理店)を選べば年利10%以上を狙うことができるため、投資した金額に対してのリターンを得られるというわけです。
しかしながら、ロイヤルロンドンにはOracleという金融商品も存在します。毎月の積み立てではなく、一括投資をすることになります。
Oracle(オラクル)の基本スペック
それでは、Oracleについてどのような基本スペックになっているのでしょうか。まずは、商品の概要について理解していきましょう。
これについて、以下のようになっています。
・最低投資金額
一括投資であるため、口座開設に必要な金額はそれなりに高額になります。どれくらいの金額かというと、以下のようになります。
- 日本円:340万円
- 米ドル:32,000ドル
これだけの高額なお金を用意しなければいけません。余裕資金でこれだけ必要なため、ある程度のお金持ちでなければいけないと考えるようにしましょう。
・契約年齢や積立年齢制限
Regular Savings Plan(RSP)の場合、「契約年齢は65歳まで」などのように制限があります。ただ、一括投資のOracleではそうした契約年齢制限がありません。そのため、高齢の人でも申し込み可能です。
運用期間は契約から99年であるため、子供などを共同名義人に入れることで引き継がせることもできます。
手数料を考えるとOracleは高い
ただ、海外投資ではリスクやデメリットについて考えなければいけません。この中でも、必ず着目するべきポイントが手数料です。
どのような手数料体系になっているかというと、以下のようになります。
・設立手数料(Establishment Fee)) 最初に一括投資をして契約したとき、5年間にわたって取られる手数料が存在します。それが設立手数料であり、投資額の1.5%を毎年取られるようになります。例えば一括で400万円を投資した場合、「400万円 × 1.5% = 6万円」が手数料になります。 5年間、こうした手数料が続くので投資額の「1.5% × 5年= 7.5%」が手数料で必ず消えると考えましょう。 ・管理手数料(Administration Fee) 口座管理するための手数料として、運用資産の時価総額に対して毎年1.2%の手数料を取られます。時間に区切りなく、投資している間はずっと取られる手数料になります。 ・ファンド手数料 ロイヤルロンドン(RL360°)と契約するとき、必ずIFA(代理店)を通さなければいけません。IFAが実際にファンドへ運用指示を出し、資産運用することになります。 このとき、ファンド手数料として年間1%がかかります。 |
Regular Savings Plan(RSP)であれば、手数料は約3%ほどです。ただ、Oracleだと手数料率が最初は3.7%になります。しかも一括投資なので、最初に大きな手数料があるのは非常に痛手となります。
なお、5年を経たずに解約した場合は早期解約手数料を取られます。そのため早期解約する場合、高額な手数料の発生もあって元本割れするリスクが非常に高くなります。
6年目からはボーナスもあり手数料が下がる
それでは、投資をすることによるボーナスはどうなのでしょうか。Regular Savings Plan(RSP)についても手数料は高いですが、「積立した金額に対して、6.25%をロイヤリティボーナスとして満期時となる最後に上乗せされる」などの措置があります。
こうしたロイヤリティボーナスの存在により、手数料を減額できるようになります。
一方でOracleの場合、多少のボーナスはあるものの、高額なボーナスはありません。そのため手数料をボーナスによって大きく取り戻すことはできません。ただ、6年目からは設立手数料がなくなり、ボーナスも出されるので手数料率が下がります。
これについて、6年目以降は運用資産に対して年間0.5%のボーナスが付与されるようになります。しかし、手数料が異常に高いという事実は変わりません。
オフショア保険など、一括投資はリスクのない商品が優れる
オフショア投資は年利10%以上を目指すため、年間3.7%ほどの手数料を取られてもある程度は仕方のないように思ってしまいます。
ただ、海外投資では必ず年利10%を生み出せるわけではありません。また手数料が高額だと、その分だけ手数料負けしてしまう可能性があります。そうしたとき、Oracle(オラクル)への投資は最初の5年間が異常なほど手数料が高いため、一括投資をして当初5年間は資産が増えにくい状況が生まれます。
これだと機会損失が生まれるようになるため、結果としてRL360°でOracleを活用する人がほとんどいない状況になっています。
なお、海外のオフショアファンドで一括投資を活用する場合、他の投資商品が優れています。例えば、生命保険がその一つです。海外では生命保険を資産運用のために活用するのが一般的であり、一括投資をすることで「20年で2倍、30年で4倍」などのように資産が増えていきます。
私も自分自身がオフショア保険(海外の生命保険)に加入しているのと同時に、娘が2歳のとき、自分の子供を生命保険に入れています。
娘が35歳になったときに渡す予定ですが、資産額は4倍以上に膨れ上がっているので高額なプレゼントができるようになっています。参考までに、以下は実際に娘が生命保険に入ったときのシミュレーションです。
このようにTotal Premiums Piad(保険料の支払総額)は30,873ドル(約300万円)であるものの、30年経過後はTotal(解約返戻金)が129,091ドル(約1,290万9,100円)となっていることが分かります。
生命保険の場合、手数料などを考える必要はなく「一括投資をして10~12年後などであれば、どの時点で解約してもお金が大きく増える」ように設計されています。また生命保険での投資であれば、Oracleのように430万円など、まとまった資金を用意する必要はなく、50~100万円などより低額の金額であっても開始できます。
このように条件を見ると、一括投資を考えているのであれば、Oracleではなくオフショア保険など他の投資を検討するのが賢い選択だといえます。
Oracleは加入しなくてもいい
ロイヤルロンドン(RL360°)への投資はオフショアでの資産運用の中でも手数料が高いです。事実、Regular Savings Plan(RSP)は手数料が年間で約3%です。
ただ、Oracle(オラクル)になるとさらに手数料が高額になります。特に最初の5年間については、それなりの運用成績を出せないとマイナスになることもあります。そのため、Oracleでの一括投資を利用している人は非常に少ないのが現状です。
そこで一括投資を考えているのであれば、より条件の良いオフショア投資を考えるようにしましょう。
Oracleでも長期的に見れば資産を増やせるものの、手数料の観点から他の金融商品のほうが優れています。支払う手数料が異なれば将来は何百万円、何千万円も運用益が違ってくるようになるため、より資産の増える商品へ一括投資するのが最適です。
オフショア投資であれば、「20年で2倍以上の元本確保投資」や「年利10%以上の投資」、「30年で資産が18倍以上に増えるヘッジファンド投資」などが可能です。ただ、このときはIFA(代理店)を経由しなければオフショア金融機関と契約できません。
しかし、実際のところ紹介者・代理店によって投資成績が大きく異なります。さらにいうと、紹介者がダメな場合、詐欺まがいの投資方法を提示されたり、途中で連絡が取れなくなったりします。これでは資産運用どころではありません。
そこで、当サイトでは「オフショア投資の相談に乗り、最適な投資プラン」を提案します。年利10%以上での資産運用や元本確保での低リスク投資、オフショア生命保険を用いた確実な資産増、ヘッジファンド利用などさまざまな投資が可能です。
相談依頼は全国対応(全世界対応)にて24時間365日、受け付けています。海外積立投資で最重要なのが「どの紹介者から加入するのか」であり、これによって年利はまったく異なります。そこで、オフショア投資信託やオフショア保険(生命保険)、ヘッジファンド投資を含めて、ヒアリング後にあなたにとって最も優れる投資法を紹介します。